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及川光博さん、WOWOW金融サスペンス「悪貨」で悪役主演、ネタバレ? [エンタメ]

WOWOWの11月スタート連ドラ「悪貨」で
及川光博さんが初の悪役として主演決定!

この「悪貨」は、法政大学の国際文化学部教授
でもある作家の島田雅彦さんの金融サスペンス
小説です。

最近では芥川賞の選考委員にもなっている
島田雅彦さんですが、その作風は軽妙ななかに

やや風刺的な笑いを持ち、肩の凝らない作品が
多いと言われていますが、本作はシリアスながら

スピード感があり、読者に一気に読ませる
エンターテインメント性があります。

まずは、この原作のあらすじを見ていきたい
と思います。

ここからはネタバレになりますので、
気を付けてくださいね。

【悪貨】

物語は、公園に住むホームレスが100万円
を拾うところから始まります。

さて、この神からの授かりものをどう使おうか
と考え、まずは理髪店に行って身だしなみを
整えます。

ところが、その理髪師が悪者で、拾ったお金
を入れたコンビニ袋をワル仲間にひったくらせます。

ひったくられたホームレスは落胆し、ガソリンスタンド
で焼身自殺します。

一方、警視庁捜査二課の金融犯罪取り締まりの
警部日笠は、中国の瀋陽の銀行を使い

マネーロンダリングをしている宝石店オーナーの
張燕燕に目を付けます。

しかしながら張の手口は巧妙で証拠がつかめない
ことから、張の宝石店に女性刑事の宮園エリカを

潜入させます。エリカはそこで、張の得意先らしい
投資家と思われる日本人と接触します。

それが本作の主人公・野々宮冬彦でした。
エリカは野々宮に興味を持ちます。

そのころ、理髪師のワルたちは、ホームレスから
ひったくったお金でキャバクラで豪遊し、そのお金は

ホステスが父親に渡し、父親は銀行に預けようとしますが、
そこでその1万円紙幣が偽札であることが発覚します。

それは、紙幣番号が全て「RM990331G」という
同一番号だったからです。

その偽札は、本物と見分けのつかない精巧なものであった
にもかかわらず、なぜすぐに偽札と気付かせるような
同一番号になっていたのか?

その時、今では警察に雇われているフクロウ(島袋一郎)
と呼ばれる偽札鑑定のプロが登場します。

フクロウはRM990331Gの意味が、
「1999年3月31日を思い出せ、後藤」という、自分に

あてられたメッセージであることに気づきます。
後藤は、フクロウの父親が経営していた印刷工場

で働いていた腕のいい職人だったのです。
フクロウは後藤を助けるため、警察に協力します。

こうして、偽札は後藤のいる中国から流れてきている
ことが明らかになってきます。

主人公・野々宮には池尻という恩師がいました。

池尻は譲り受けた耕作地で野菜などをつくり、
それはさながら農業共同体のように発展し、

池尻はそれを「彼岸コミューン」と呼んでいました。

野々宮は池尻に学費や生活費を支援してもらっていた
こともあり、大学卒業後、東南アジアなどに

「彼岸コミューン」の海外支部を作ったりしていました。
やがて、野々宮は表舞台から消え、「彼岸コミューン」

に多額の寄付が届くようになります。

野々宮は東南アジアで中国人の郭解という人物と
遭遇、郭解は当時苦戦していた野々宮を助ける

とともに、野々宮に紙幣印刷のため日本の印刷技術
の導入を依頼します。

野々宮は「ゴトウ・ハンド」の異名を持つ原版製作の
名工である後藤を見出します。

郭解は、後藤の技術で大量の偽札を印刷、これを
日本に流して日本がハイパーインフレに陥れば、

円が暴落し経済は崩壊、そのとき日本をまるごと
買占める計画=徐福計画を立てるのでした。

野々宮はその片棒を担ぐことになりますが、
日本の政治経済に愛想を尽かしていたこと

もあり、この計画に乗って日本にハイパー
インフレーションが起こり、貨幣の信用力が

なくなり、貨幣経済が崩壊すれば、
「悪貨は良貨を駆逐する」ことになります。

そして、「彼岸コミューン」を立て直し、
それが新しい日本の礎を作れば、貨幣の

彼岸を作るという野々宮の目的は達成
されることになります。それも悪くない
と思いました。

池尻の作った「彼岸コミューン」は地域通貨
アガペーを導入し、国家に代わる新たな

信用の社会を目指していました。野々宮は
偽札入りの大量の資金を「彼岸コミューン」
に流したのです。

フクロウの目利きとエリカの潜入捜査で、
野々宮の動き、後藤の技術、郭解の暗躍、

中国の偽造センターの存在がつながります。
そして、野々村とエリカの間にも、いつしか

立場を超えた愛情が芽生えるようになります。

「彼岸コミューン」への資金援助が偽札による
ものであることを知った池尻は、やめさせるため

中国にいる野々宮を訪ねますが、お互いの意見
がかみ合わないなか、郭解の指示もあり、

池尻は殺害されてしまいます。

野々宮は事の露見から自分の立場があやうい
ことを悟り、エリカに組織の内部情報を収めた

メモリースティックを渡し、警察との駆け引き
を行おうとします。しかしながら、世間体を気にする

政府の結論は、全てを野々宮と「彼岸コミューン」
のせいにして、事件をうやむやにすることでした。

エリカは野々宮との逃亡を真剣に考えていました。

野々宮は一旦姿をくらましますが、クレジットカード
や口座を警察に抑えられ、最後の頼みの綱の

「彼岸コミューン」からも見捨てられ、窮地に立ちます。
野々宮はエリカに連絡をとり、落ち合おうとしますが、

待ち合わせの場所でエリカを見ると、電話口で
君を一目見れてよかったといい、会わずに立ち去ります。

するとエリカのあとをつけてきた警部の日笠が出てきます。
こみ上げる怒りを抑え、エリカは身柄の保護のため、

野々宮が捕まることを祈ります。

野々宮は、郭解が未だ自分を見捨てていないかどうか、
賭けに出ます。今は自分に代わり郭解の手下になっている

であろう、自分の部下の鉄幹に連絡を取ります。
鉄幹は郭解から野々宮をヨーロッパに逃がすよう指示を

受けているといい、野々宮に落ち合って船に載せます。
既に郭解の真意を察した野々宮は、事態を理解した上で

鉄幹に従い船に乗ります。鉄幹は、野々宮を暗殺するか、
一緒に死ぬか、どちらかを選べと、郭解から言われていたのです。

野々宮と鉄幹のむなしい会話のあと、野々宮は冷たい海に
沈められてしまいます。

この物語は、ここで終わります。

ちょっとあっけない終わり方ではありますが、ドラマが
同じ終わり方になるのかどうかはわかりませんね。

この物語のヒロインエリカ役には黒木メイサさんが扮する
そうで、イメージ的にはぴったりでしょう。

面白い展開でぐいぐい引っ張られるストーリーですが、
ハッピーエンド的な終わり方を好む単純な僕には

原作はちょっとさびしいエンディングでした。

ドラマ化すると結構展開の異なる作品が多いですから、
本作もエンディングが少し希望を持たせるものに

変わっているとうれしいですね。

いずれにしても、及川光博さん、黒木メイサさん
のキャスティングですから、期待できると思いますよ。



















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